女性一級建築士 よくある間取りの中古住宅を買う その理由(1)
おはようございます。
久々に建築ネタを。
私は一級建築士の資格を持っていて、建築の業務にも携わっているので自分で設計した家に住む事が可能です。が、中古住宅を4年ほど前に買いました。
周囲からは建築士なのに!?!?と言われます笑
中古住宅というと、安い中古住宅を買って大規模なリノベーションしてるんでしょう!とも言われますが、
いいえ、ほぼ何も手を加えず、そのままの状態で住んでいます。
ただ、一応仕事として建築に携わっているからこそ思うところもあって、この結果にたどり着きました。
あくまで個人の見解ですが、どのように判断したのかを書いていけたらと思います。
■住宅購入 一番大事なこと
まず、住宅購入にあたり、大事なのは、、、
これから、家族はどのように過ごしたいと考えているか、価値観の確認。
これが最も大事だと思います。
多種多様化する現代。価値観も家族によって様々で、良い、悪いもありません。
その家族が大事にしたいところを大事にできるお家。が最も良いお家です。
私たち家族の大事な順番としては下記の通りでした。
1 借金に追われない 余裕のある暮らし
2 子供が多くてものびのび生活できる家
3 共働きなので家事にかける時間を短くできる家
4 田舎なので車は2台持ち
5 庭で休日ゆっくりしたい
6 電車通勤なので駅から近い
みなさんはいかがでしょうか?
■新築の住宅 注文住宅にしなかった 理由1 金額が高い
住居の選択は大きく分けて、分譲マンション、新築の住宅、中古住宅があるかと思います。
今日は新築の住宅との比較でどのように考えたかを記載したいと思います。
まず、新築の住宅で、注文住宅があると思いますが、私の中で最初に却下されました。
理由は明確で高いから。笑
憧れはありますが、高いローンを組むのは嫌だったので。
高いローンになると金融機関も限定されたりします。その結果金利が高めのローンを組むのであれば何にお金を払っているんだろう。となってしまうので、あくまで住宅にしかお金を払わない!というケチ根性の元、住宅ローン控除のある10年間で返済が可能と思われる物件に絞りました。
やはり注文住宅は最新の材料、設備で、打ち合わせのための人件費もかかってきます。高額になるのは仕方ないことです。
また最初設定した希望金額から追加が出る。というのはよくあることです。
別途工事、と書かれているのは見積もりに入っていないのが基本です。
最初はざっと図面を見て何となく良いかなと思っていたけど、細かい打ち合わせをすると、あれもこれも必要になってきた。となる人はほとんどではないでしょうか。
そして錯覚しやすいので気をつけて頂きたいのが、追加費用が安く感じてしまうこと。
元々の設定が4000万だったとして50万程度金額上がるのは大したことない。と感じませんか?
でもよくよく考えると日常生活で50万の出費ってかなりでかいと思います。
住宅は高いからこそ追加の金額がさほど大きく感じず、ついつい金額アップを色んな箇所で行い、気づけば数百万上がった。ということもあります。
このお金も、もちろん長い年月をかけて返済するのです。
■新築の住宅 注文住宅にしなかった 理由2 時間が削られる
注文住宅は、住む方の理想通りの家ができるのが魅力として大きいです。
つまり、住む人もどんな家にするか具体的にイメージを持っていないといけないということです。
設計士さんは、住み手の思い描く理想の生活像からいくつかプランを提案してくれるかもしれません。
しかし決めるのはもちろん、お金を支払う購入者です。
設計されたプランを具体的にイメージして、将来を見据えて、本当にこのプランでいいのか、デザインでいいのか、考える必要があります。
この作業はいいことだと思います。自分たちの思い描く家族像とは、、これを話し合い続け、未来を話すことは幸せで大切な時間です。
しかし、仕事をしながら家事をしながら定められた締め切りまでにいくつも検討して、決定する必要があります。
週末は打ち合わせ、平日は出された課題を処理する。という生活がしばらく続くと思います。
私はこの時間をつくれないと思い注文住宅の選択をしませんでした。
そして理想と住みやすさは一致していないことも残念ながらあります。
長年建築の研究者であり有資格者の先生でさえ、建てた家は家族から非難の嵐、と言われていました。笑
また3軒建ててやっと自分の理想通りの家ができる。ともよく聞きますが、そんなお金の余裕はありません。。。はい。